タイトルのとおり、「Raspberry Piで持ち運び&ワイヤレス充電可能なWeblio電子辞書がほしい!既製品でなさそうなので自作して作りたい!」と思い立ったときのリサーチ記録です。
結果的に他の方法で良さそう、となったので自作はしませんでした。その際のリサーチ記録を共有します。
自作するモチベーション: 予算
iPad miniが50,380円
Androidタブレットなら、10,000以下で購入可能
Weblio英語辞書だけのためにRaspberry Piをわざわざ購入して作成する意味はなさそうです…!
5インチのタブレットは市販のものがほとんどないので、「5インチの超軽量タブレットがほしい」という場合には自作する意味があるかもしれません。
後述する5インチディスプレイは120g程度です。ただしケース付きの場合は合わせて200gとなるので(Raspberry pi本体47gを含まず)、軽量化の工夫をしないと7インチより相当に軽い、とは言えなさそうです。
Fire 7 の7インチタブレットなら、16GBの容量で6,000円弱。
Raspberry Piが意味をなすのは、やはりセンサ類と兼ね合わさった時でしょうか。IoTライクな使い方以外の用途では、既製品のものを購入したほうが良さそうです。
たとえば今回のような「Web上の何かを表示・操作したい」というだけの場合にはRaspberry Piは不要です。
もちろん、学習したいというモチベーションのためなら大いにアリです…!
以下、電子辞書タブレットをRaspberry Piで作成するために検討した事項を残しておきます。
ハードウェア仕様
Rasbperry Piはシングルボードコンピュータ= 一般のPCではない
ノートPCのような形で動作させるためには、以下のパーツが別途必要。
- 電池 = バッテリー
- USB給電またはモバイルバッテリーを別途購入して接続
- ディスプレイ・表示機構
- 省エネルギーにするため、kindle等の電子ペーパーで採用されるようなE-inkディスプレイ(電子ペーパー, e-paper)が望ましいか?
- しかし、E-inkは表示速度が遅いという問題
- 通常のディスプレイを検討
- キーボード
- Raspberry Pi 400なら一体化
- ただし、ディスプレイサイズとは合わないだろうから要検討
- ディスプレイがタッチパネル対応ならば、ソフトウェアキーボードで良いのでは?
- タッチパネル対応精度も問題なさそう
- 仮想タッチキーボードインストール手順
- Florence仮想キーボード
- Raspberry Piに仮想タッチキーボードをインストールします。
- コンパクトな表示で良さそう。5インチディスプレイでも使えそう
- Matchbox Keyboard
- Raspberry Piでソフトウェアキーボードをインストール&起動する方法
- 本体ケース
- 折りたたみ機構
- 冷却ファン
- 4G(LTE)通信
- 出先で4G回線で使いたいという場合には必要
- 4G通信モジュールが必要(27,500円)
- 高価ということもあり今回は実装せず、Wifi接続
画面ヨコ幅いっぱいに広がるキーボードのため、7インチディスプレイが好ましいか
5インチでも問題なく使えているという声あり
折りたたみさせたい場合には、ケースと同時に検討が必要。
部屋の中だけで使うか、外に持ち出して運ぶかによって仕様が異なる
電源・バッテリー関連
モバイルバッテリーをRaspberry Piに接続してノートPCとして持ち運び可能に
ワイヤレス充電(Qi)に対応させる
Qiによるワイヤレス充電は設置場所・向きの判定が厳しいらしい。
実装するなら、充電時のLチカが欲しいところ
既製品のバッテリに貼り付け、ワイヤレス充電を可能にするシールがある
ディスプレイ
ディスプレイサイズの型・インチのcm表記
ディスプレイ&テレビの〇〇型(インチ)は縦・横は何cm?画面サイズ一覧表
電子辞書の用途からすると、4〜6インチ程度はほしいところ。
流通しているのは5インチ、7インチなのでどちらかから選択することになりそう
5インチと7インチの比較
動画でみると比較しやすいが、表示だけなら5インチで十分そう。
7インチは大きく感じるが、ソフトウェアキーボードを利用する場合には7インチのほうがソフトウェアキーボードが画面を塞がず、タイピングしやすくて良いかも
ディスプレイ候補
Amazonが安価
5インチ
7インチ
IPS液晶
以下は用途に合わなかったため、ボツ。
E-inkディスプレイ
スイッチサイエンス
3色のE-inkディスプレイ
Amazon
調停消費電力カラーディスプレイ
JDI(株式会社ジャパンディスプレイ)の超低消費電力カラー反射型液晶モジュールです。反射型なので、直射日光下でもはっきりとした表示が可能です。バックライトも付いているため暗所でも視認が可能です。通信方式はSPI。
バックライト付き 超低消費電力 MIPカラー反射型液晶モジュール 2.7型 - SWITCH-SCIENCE
SPI通信について参考: よく分かる! シリアル通信基礎講座 | 組込み技術ラボ
画面サイズ:2.7型 (58.8 mm × 35.28 mm)
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Category: 開発・プログラミング | エンジニアリング
tag: Raspberry Pi