SEOにおける「被リンク」の重要性は、今も昔も変わらず重要なままです。
被リンク獲得にはいくつかテクニックがあり、たとえば下記のような方法が王道とされています。
- 単純なリンク掲載依頼(被リンク営業)
- 紹介ページの作成(相互リンクに近い形)
- スカイスクレイパーテクニック
- 逆画像SEO
- 統計や調査を載せたプレスリリース配信
- インフォグラフィック
- エンジニアリングSEO(プロダクトSEO)
被リンクの多い競合ページを見つけて、その競合ページよりも良いコンテンツのページを作る。リンクを貼っている元にメールなどで自コンテンツを紹介し、リンク先を自サイトに変更してもらうよう依頼。
自サイトに掲載しているオリジナル画像を、Google画像検索で画像から検索。無断で利用しているサイトに(マイルドに)警告し、利用するなら自サイトにリンクを貼るように依頼。
しかし、本記事では上のような被リンク獲得の王道・定番テクニックとは少し異なる、「グレーな」被リンク獲得の方法をご紹介していきます。
これらグレーなSEO被リンク獲得テクニックにはグラデーションがあり、あからさまにブラックと呼ばれるものから、ホワイト寄りな方法まで様々なものがあります。

目次:
- 1. サイト貸し(サブディレクトリ貸し)の応用で被リンクを獲得
- サイト貸しを実践している?とみられる企業の莫大な売上・利益
- 本事例で想定されるサイト貸しの営業トーク
- サイト貸しはサブディレクトリであってもアップデート被弾の恐れ大
- 貸した先の運用者のリテラシー次第では、元ドメインへの悪影響や法的リスクも
- サブディレクトリ評価を利用して、自前ドメインを育てて運用すればよい
- 2. 入会・登録・寄付・広告による公共被リンク獲得
- 行政キャンペーン: デジタル庁「デジタルの日」
- 市役所・区役所などの「行政サイト広告枠」から公的被リンクを獲得
- 3. 広告枠を購入し、スポンサー先として被リンクを設置してもらう
- 4. 割引キャンペーンを実施して、強いドメインから被リンクを獲得(CSDメソッド)
- 5. 中古ドメインを獲得し復元、「転生」させて自サイトに被リンクを貼る
1. サイト貸し(サブディレクトリ貸し)の応用で被リンクを獲得
まずは昨今流行っているサイト貸しから。
以前はドメインが強い企業のサブドメインを借りる形が多かったのですが、コアアップデートでサブドメイン展開のメディアが対策されてしまったことから、最近は同一サイト内として評価される「サブディレクトリ形式」でのサイト貸しが流行していました。
とりあえず思いっきりブラックに近いグレーな手法です。
サイト貸しは被リンク獲得というより、サイトの一部を借りてメディアを運用する方法。通常は貸主とのレベニューシェアが想定されますが、この報酬(の一部)を自社への被リンクとする手法も考えられます。
あるいは、通常のレベニューシェアをすると同時に自サイトへのリンクを設置するなど。
ただし被リンクを設置する場合、サイト貸しをするメディアは自社メディアと関連性が高いメディアである必要があります。(このポイントは少し難しいかも)
サイト貸しを実践している?とみられる企業の莫大な売上・利益
ただSEO効果は絶大なようで、つい最近は以下のような称賛記事とその手法のスッパ抜き記事が話題となりました。
サイト貸しを実践していると想定されるサブディレクトリ貸し(借りている側)の手法と想定根拠について
※ なお、あくまで実態から想定されるにとどまるだけで、事実と断定できるものではありません。
該当の会社以外でも、強ドメインでのディレクトリ貸しによるメディア展開を行っている企業は相当数いそうです。
本事例で想定されるサイト貸しの営業トーク
ツイートではサイト賃貸料と言っていますが、多くのサイト貸しのパターンと同様「不労所得でのレベニューシェア」として営業している可能性が高そうです。
そのうえで、実績と優秀なライター、というウリ文句で営業をしているのではないでしょうか。
この例はアフィリエイト報酬のために医院からサイトをサブディレクトリを借りることを提案している例ですが、この報酬を「自社へのリンク」とすることだって可能なはず。
サイト貸しはサブディレクトリであってもアップデート被弾の恐れ大
サイト貸しは、いずれアクセスが急落する「チキンレース」となる恐れがあります。
サイト貸し・ホスト貸し自体はGoogleガイドラインに違反するものではありませんが、「ランキングの不正な操作」と解釈される可能性があり、手動対策の対象となるおそれがあります。
ホスト貸し自体はガイドライン違反ではないとしても、ランキングを不正に操作していれば手動対策の対象となる。
Googleの金谷氏も下記のようにツイートしています。
貸した先の運用者のリテラシー次第では、元ドメインへの悪影響や法的リスクも
また、貸したサブディレクトリが違反やリスクのある運用をなされていた場合、元のドメイン自体に悪影響を及ぼすことがあります。
たとえばコピーコンテンツによる著作権違反、というのは往々にしてあるケース。リテラシーのない運用者に貸してしまうとこのような法的リスクを負う羽目になります。
このように、特に貸主にとってのリスクが大きい方法のため、サイト貸しによる運用は決しておすすめできません。
サブディレクトリ評価を利用して、自前ドメインを育てて運用すればよい
もともとサブドメインは別サイト扱いの意味合いが強く、サブディレクトリは同一サイトのもの(同一プロパティのもの)としてみなされる傾向でした。
引用ツイートは他人との貸し借りを行うのではなく、自分自身で強いドメインを育てて上手に利用すればよいのでは?という提言です。
「コストをかけてでも初期時点からドメインパワーの強いドメインで運用したい」というだけであれば、中古ドメインで運用するという手段があります。
2. 入会・登録・寄付・広告による公共被リンク獲得
行政キャンペーン: デジタル庁「デジタルの日」
Tweet内の協賛申し込みフォームは下記。
赤枠の記載によると、もしかしたらデジタル庁関連のgo.jp公共ドメインから被リンクをもらえる可能性があるかも…と読めます。
公開された「デジタルの日」協賛サイトがこちら。
ページ中程に進むと、賛同企業・団体のエリアがあります。
いやいや、さすがのデジタル庁さんですし…さすがにリンクにはお作法としてnoindexつけますよね…?
ブラウザ開発者ツールから要素を確認してみます。
はい、noindexはバッチリついて「いません」でした。これは確信犯では…
つまり、「デジタルの日」に賛同申し込みした企業・団体は「デジタル」関連のgo.jp公共ドメインから被リンクを得ることができたのです。これは強い。
この「デジタルの日」はキャンペーンページとしてデジタル庁ドメインのサブドメイン”digital-days”として設定されているため、一定期間が終了すると閉じてしまうページなのでしょう。
しかし、被リンク効果はサイト閉鎖後すぐに消えるものではなくしばらくは残るものですし、また一定期間だとしても「ただフォームから申し込むだけで支払い0 」なのであれば、申し込まない手はないです。
行政関連はこういうキャンペーン活動が好きで定期的に行っているので、自社の関連する所轄官庁・公共団体の取り組みはチェックしておく価値がありそうです。
市役所・区役所などの「行政サイト広告枠」から公的被リンクを獲得
市役所・区役所などの行政サイト広告枠や、公共性の強い事業団体のWebサイトから被リンクを獲得する方法について。下記リンク先よりご確認ください。
3. 広告枠を購入し、スポンサー先として被リンクを設置してもらう
関連するサイトや業界のニュースサイトなどにおいて、広告枠を設置します。
いわゆる「リンク購入」に該当はするためブラックSEOの一種とは言われるものの、SEO目的でなくても、このような事業活動はあり得るものです。
そのため、むやみやたらに多量の広告枠を購入するというものでない限りはペナルティ判定を受けるというものではありません。
「被リンク購入でスパム・ペナルティ判定を受けてしまう」というのは、リンクベイト・リンクネットワークと呼ばれる多量の低品質な被リンクを購入した場合にペナルティ判定されることが多かったようです。
ただし、多くの場合はrel=”nofollow”がリンク属性に付与されます。SEO目的の場合、nofollow属性だとSEO効果は薄いと言われているため(シグナルにはなる)、SEO目的で広告枠を購入する場合には広告枠設置リンクからの発リンクがdo follow(nofollow属性がついていない)であることを確認しましょう。
4. 割引キャンペーンを実施して、強いドメインから被リンクを獲得(CSDメソッド)
これは比較的ホワイト寄りな方法。SEOハックの一種には変わりませんが、企画力・アイデア力で勝負して被リンクを獲得しているように思えます。
5. 中古ドメインを獲得し復元、「転生」させて自サイトに被リンクを貼る
近年のSEO評価ではドメイン指標の比重が高くなり、強いドメインを持っていないとSEO効果を出しづらくなりました。
そこで協力な被リンクをもっていながら、現在ではサイトをクローズさせてしまった中古ドメインを購入。被リンクとの関連性を保ちつつ、復活させて運用していく方法を紹介しています。
Web魚拓サービスである”Internet Archive(Wayback Machine)”の過去データから、自動的にサイトを復元してくれるサービスがあります。
実際にこのWayback Machine Downloaderを利用して、サイトをWordPress形式で復元させてみました。具体的な手順について
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- 1. サイト貸し(サブディレクトリ貸し)の応用で被リンクを獲得
- サイト貸しを実践している?とみられる企業の莫大な売上・利益
- 本事例で想定されるサイト貸しの営業トーク
- サイト貸しはサブディレクトリであってもアップデート被弾の恐れ大
- 貸した先の運用者のリテラシー次第では、元ドメインへの悪影響や法的リスクも
- サブディレクトリ評価を利用して、自前ドメインを育てて運用すればよい
- 2. 入会・登録・寄付・広告による公共被リンク獲得
- 行政キャンペーン: デジタル庁「デジタルの日」
- 市役所・区役所などの「行政サイト広告枠」から公的被リンクを獲得
- 3. 広告枠を購入し、スポンサー先として被リンクを設置してもらう
- 4. 割引キャンペーンを実施して、強いドメインから被リンクを獲得(CSDメソッド)
- 5. 中古ドメインを獲得し復元、「転生」させて自サイトに被リンクを貼る
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