2023年後半の8月〜11月は、アルゴリズムアップデートが連発されています…! 私もクライアント様から「変動が激しいのですが、どのような状況ですか?」と問い合わせが多い状況。
本記事では、2023年度後半に連発されたGoogleによるアルゴリズムアップデートについて、それぞれの特徴を解説していきます。
目次:
- 2023年度後半のSEOアルゴリズムアップデート状況
- 2023年度後半の各アルゴリズムアップデートについて概要を解説
- 8月: コアアップデート: E-EAT指標の強化。特にYMYL領域において強く強化。一部寄生サイトにスパム判定
- 9月: ヘルプフルコンテンツアップデート: 完全AIコンテンツやコタツ記事が下落傾向
- 9月のヘルプフルコンテンツアップデートにおいては、寄生サイト(サイト貸し)の順位を下げるシグナルは加わっていない
- 10月: スパムアップデート: 寄生サイトや自動生成コンテンツがスパム扱いに
- 10月: コアアップデート: 個人・中小サイトが下落。ドメイン評価やE-EAT指標がさらに強化された?いくつかのバグと共にロールアウト → 11月に戻し発生?
- 10月コアアップデートに伴うGoogle Discoverのエラー
- 10月コアアップデートに伴うアダルト関連キーワードのエラー
- 11月: コアアップデート: 再度の寄生サイト対策と10月コアアップデートの揺り戻し?
- 11月: レビューアップデート(日本は対象外)
- アルゴリズムアップデートの状況をGoogle Search Status Dashboardで確認し、SEO変動に備える
- 詳しい分析やSEO改善施策についてはお気軽にご相談ください
2023年度後半のSEOアルゴリズムアップデート状況
2023年8月〜11月に実施された・実施予定のアルゴリズムアップデートは下記のとおり。
- 8月: コアアップデート
- 9月: ヘルプフルコンテンツアップデート
- 10月: スパムアップデート
- 10月: コアアップデート(一部、10/31にエラー発生)
- October 2023 Core Update
- 11月: コアアップデート(現在ロールアウト中)
- 11月: レビューアップデート(日本は対象外)
現在のロールアウト状況と過去のアップデート履歴は、Google Search Status Dashboard から確認できます。
2023年度後半の各アルゴリズムアップデートについて概要を解説
※ 以下はあくまで自身が観測可能な範囲での傾向と、他のSEO専門家・海外SEO有名企業による意見をまとめて解釈した私見であり、確実性・正確性を保証するものではありません。ご注意ください。
8月: コアアップデート: E-EAT指標の強化。特にYMYL領域において強く強化。一部寄生サイトにスパム判定
E-EAT指標が強化されたとされています。特にYMYL領域において動きが激しく、E-EAT指標が以前にも増して強いシグナルとして見られるようになったと解されています。
3月に実施されたコアアルゴリズムアップデートとは反対の指標が強化された、と目されています。結果的に3月で恩恵を受けたサイトに対して悪い影響、3月アップデートで悪影響を受けたサイトが復活という傾向が見られました。
また、一部寄生サイトに対してスパム判定をしているような動きが見られました。
寄生サイト(サイト貸し)については、賢く面白い、グレーな被リンク獲得方法: 5つのSEOアイデア の記事で解説しています。
9月: ヘルプフルコンテンツアップデート: 完全AIコンテンツやコタツ記事が下落傾向
「ヘルプフルシステム」と呼ばれる、「その情報・コンテンツがユーザーに対して役立つか」を評価する仕組み(ランキングシステム)に対してアップデートが実施されました。
ヘルプフルコンテンツアップデートは以前から実施が予告され、またアップデート内容も抽象的な形ですがGoogle公式から公開されています。
かなり大きなテコ入れで、以下のような特徴をもつとされています。
- サイト全体・ドメイン単位で影響
- 一次情報・独自性のないコンテンツは「役に立たない」と判別されやすい
- 公式情報を重視したいためか、ドメインの評価係数が上昇
他のWebサイトに掲載されている内容をコピペして並び替えたような、いわゆる「コタツ記事」や、AIによる自動生成(チェックなし)で独自のない記事が多いサイトが大きな下落対象となったものです。
「おすすめ◯◯選」や「◯◯件をまとめ」のような、ありふれた内容をまとめて焼き直したようなコンテンツがサイト単位で下落対象になったとされています。
AIライティングについては、AIライティングそのものがスパム対象のような形にはなっていないようです。
日本版Googleのヘルプフルコンテンツシステムの説明では、「人間が人間のために作成した独自性のある有用なコンテンツ」と記載されておりますが、米国版Googleの説明では、「人間のために作成した独自性のある有用なコンテンツ」と記載されており、「人間が」という文章が削除されましたつまり、これは検索ユーザーのために作成した独自で役に立つコンテンツであれば、AIライティングを使用しても問題がないということを暗に示しています。
【Helpful Content Update】2023年9月 Googleがヘルプフルコンテンツアップデートを発表 | WEB集客ラボ byGMO(GMO TECH)
また、インフォメーショナルクエリ(Know系クエリ)においては長文コンテンツに対して下落傾向が見られました。ほどほど一定量の文字数・あるいはコンパクトな文字数で検索クエリに対して簡潔に回答を与えているようなコンテンツが相対的に上昇傾向にあります。
9月のヘルプフルコンテンツアップデートにおいては、寄生サイト(サイト貸し)の順位を下げるシグナルは加わっていない
寄生サイトに関する警告は純粋な警告であって、ヘルプフル コンテンツ システムに、寄生サイトの順位を下げるシグナルが加わったわけではないとのことです。 ゲイリーがはっきりと言っていました。 将来的には、ヘルプフル コンテンツ システムのシグナルに組み込むつもりではあるけど、現時点ではまた組み込まれていません。
Google、2023年9月のヘルプフルコンテンツアップデートを実施。寄生サイト対策を強化
10月: スパムアップデート: 寄生サイトや自動生成コンテンツがスパム扱いに
10月のスパムアップデートは、主に寄生サイトやスクレイピング・クローリング・ハッキング等による自動生成サイトへの対策です。サブディレクトリ配下に本サイトと全く異なるジャンルの他メディアを設置している場合に、スパム扱いを受けやすくなりました。
参考: 【悲報】2023年10月google検索のコアアプデがヤバ過ぎる、SEOに関わる人達が阿鼻叫喚へ - Togetter
10月: コアアップデート: 個人・中小サイトが下落。ドメイン評価やE-EAT指標がさらに強化された?いくつかのバグと共にロールアウト → 11月に戻し発生?
個人・中小サイトの多くが下落しました。ドメイン評価やE-EAT指標がさらに強化されたものと見られています。
個人におけるE-EAT指標について参考: 著者情報はSEOに有効!外部評判のため構造化マークアップで記述すべし
ドメイン評価の判断基準となる「被リンク」の少ない、被リンクの質が良くないWebサイトは下落傾向にあるとのこと。
ただ、ドメイン評価が一定はあったとしても、「運営者の属性とコンテンツの一致」(E-EATにも関連)が見られないサイトは下落傾向にあるようでした。
反対に、運営者の属性とサイトコンテンツが一致している場合、上昇傾向が見られています。
関連記事: ずるい!行政・公的ドメインからの被リンク獲得方法
関連タグ: 被リンク・バックリンク
10月コアアップデートに伴うGoogle Discoverのエラー
10月のコアアップデートに伴い、Google Discoverのトラフィックに影響を与えるバグが認められました。Googleが検索状況ダッシュボードで正式に表明を出しています。
本バグは現在では修正されています。
10月コアアップデートに伴うアダルト関連キーワードのエラー
10月コアアップデートのエラーですが、10/31に一部ロールアウトされたアダルト関連の規制アップデートにおいてエラーが発生しています。
これは、成人向けキーワードを含むキーワード検索結果が圏外へ飛んでしまうというエラーですか、成人向けキーワード・コンテンツが割と幅広く解釈されてしまっています。本エラーは11/7に解消対策が実行されたとのことで、11/14〜11/21頃を目処に解消されるものと思われます。
11月: コアアップデート: 再度の寄生サイト対策と10月コアアップデートの揺り戻し?
11月のコアアップデートが先日11/2にロールアウトされました。およそ2週間前後かかるので、今はかなり変動がある状態です。
11月28日、ようやくロールアウトが完了しました。26日におよぶ過去最長レベルでの長期ロールアウトとなりました。
内容は再度の寄生サイト対策と10月コアアップデートの揺り戻しとなるかも?と見られています。
まだ当方でも検証中ですが、コンテンツ評価係数が少し低くなり、ドメイン評価係数が高くなったものとみています。
11月: レビューアップデート(日本は対象外)
次のレビューアップデートは製品レビューに関するアップデートです。ECサイト等が主に対象となる予定です。
レビューアップデートは度々日本は対象外とされ、2023年11月のレビューアップデートも対象外になるものとされています。
アルゴリズムアップデートの状況をGoogle Search Status Dashboardで確認し、SEO変動に備える
現在のアルゴリズムアップデート状況が気になる方は、Google Search Status Dashboard をチェックしましょう。Googleが公式に検索アルゴリズムのアップデート状況、ロールアウト状況をお知らせしてくれています。
参考: Google 検索ステータス ダッシュボードのご紹介 | Google 検索セントラル ブログ | Google for Developers
参考: Google、検索サービスの稼働状況を掲載する検索ステータスダッシュボードを公開
下の画像は 2023/11/11 時点でのスクリーンショット。横軸の目盛りは「月」ではなく当月の「日付」です。
Rankingの列にて、Service Informationのアイコン表示が出ている箇所において、何らかのアップデートがあったことが確認できます。
検索順位変動が大きい場合には、アルゴリズムの変更を受けているかどうか、Google Search Status Dashboardをチェックして確認するようにしましょう。
詳しい分析やSEO改善施策についてはお気軽にご相談ください
SEOコンサルタントとして、アクセス低下の原因分析や改善施策のご提案、また施策の実行までサポートしています。
🍀 Webサイト制作とSEOの専門家 - Marketing Wizard
アルゴリズム変更の影響を受けてアクセスが下落したおそれのある方、原因はよく分からないがSEOが上手くいかないという方、ぜひお気軽にご相談くださいませ。
Category:
Tags: 被リンク・バックリンク | Search Console
この記事の気になった箇所を読み返す:
- 2023年度後半のSEOアルゴリズムアップデート状況
- 2023年度後半の各アルゴリズムアップデートについて概要を解説
- 8月: コアアップデート: E-EAT指標の強化。特にYMYL領域において強く強化。一部寄生サイトにスパム判定
- 9月: ヘルプフルコンテンツアップデート: 完全AIコンテンツやコタツ記事が下落傾向
- 9月のヘルプフルコンテンツアップデートにおいては、寄生サイト(サイト貸し)の順位を下げるシグナルは加わっていない
- 10月: スパムアップデート: 寄生サイトや自動生成コンテンツがスパム扱いに
- 10月: コアアップデート: 個人・中小サイトが下落。ドメイン評価やE-EAT指標がさらに強化された?いくつかのバグと共にロールアウト → 11月に戻し発生?
- 10月コアアップデートに伴うGoogle Discoverのエラー
- 10月コアアップデートに伴うアダルト関連キーワードのエラー
- 11月: コアアップデート: 再度の寄生サイト対策と10月コアアップデートの揺り戻し?
- 11月: レビューアップデート(日本は対象外)
- アルゴリズムアップデートの状況をGoogle Search Status Dashboardで確認し、SEO変動に備える
- 詳しい分析やSEO改善施策についてはお気軽にご相談ください