中古ドメイン 選び方, 中古ドメイン 購入, 中古ドメイン 見分け方
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SEO界隈でまことしやかに囁かれる、「中古ドメイン(オールドドメイン)は強い」という噂。特に最近はドメインエイジや被リンクなどから計算される「ドメインパワー」がアルゴリズムの評価上で大きな比重を占めていると言われます。
実際、Twitter上のSEOスペシャリストたち(本物!)も口を揃えて中古ドメインの効果、ドメインパワーの大切さを語ります。
近年のGoogleコアアルゴリズムアップデートにおいても、「ドメイン」における評価が重要視されるようになってきました。
参考: 2023年後半のSEO各アルゴリズムアップデートについて解説
下記ツイートの引用先は長いスレッドになっていますが、そのなかで「短い時間で成果を出したいなら必ず中古ドメインを利用せよ」と語られています。
中古ドメインを利用して自作自演リンクを設置することで、良質な被リンクを確実に獲得させることが可能になります。
参考: 賢く面白い、グレーな被リンク獲得方法: 5つのSEOアイデア
また、 過去データをWeb魚拓からサイト復元。WordPress展開も可能な”Wayback Machine Downloader” を利用することで、獲得した中古ドメインで過去運営されていたサイトのコンテンツを再利用することも可能。(ただしそのままの利用はNG。著作権に注意)
さらに、一般的にドメイン運用年数が長いほどインデックスされるスピードも早くなると言われています。(ただし、ドメイン保有のみでコンテンツ公開を一切していないドメインの場合は除く)
このように、中古ドメインを持つことによって様々なSEO上のメリットを得ることが出来ます。
本記事では、そんなSEOメリットをもつ中古ドメインをどのように購入・獲得すれば良いのか?損をしないための中古ドメインの選び方・見分け方にはどのような方法があるのか?について解説していきます。
目次:
- 中古ドメインを購入・獲得する5つの探し方
- 1. まずはドメインバックオーダーで中古ドメインキャッチを狙う
- 2. ドメインオークションで中古ドメインを取得。お名前.comのみチェックすればOK
- 3. 中古ドメイン販売業者から定価で購入する
- 4. サイトM&A仲介業者からサイトごと中古ドメインとして購入する
- 5. ドメイン・サイト所有者に手動で購入を打診(サイトM&Aを含めて)
- 中古ドメインの内容をチェックして選別・見分ける。SEO評価査定(デュー・デリジェンス)
- 根本的なリスクチェック「商標登録」の有無を確認して法的トラブル回避
- Wayback Machine (Internet Archive)で過去のページ内容をチェック。自サイトとの親和性・関連性を確認
- Wayback Machineの魚拓URLへ素早くアクセスできるWebアプリを開発しました
- 実際に中古ドメインのメディア名・サービス名・会社名で検索してみる
- AhrefsなどのドメインチェックツールでDR・バックリンク・順位取得していたキーワード等のサイトSEO評価を確認
- SEOで最大効果を得るための中古ドメインの使い方・活用法
- 1. 過去サイトを復元し、サイト評価をそのままにした形でバックリンク元として活用(転生・サテライトサイト)
- 2. 自サイトへのバックリンク元として新しく関連サイトを立ち上げる(新設・サテライトサイト)
- 3. 中古ドメイン上に新しく自サイトを構築する(新設・メインサイト)
- SEO分析やSEO改善施策について、お気軽にご相談ください
中古ドメインを購入・獲得する5つの探し方
中古ドメインの獲得方法で一般的なものとしては、以下の3つがあります。
- ドメインバックオーダー(事前予約)でドメインキャッチする
- 中古ドメインオークションに参加する
- 中古ドメイン販売業者から定価購入する
1のドメインバックオーダーで中古ドメインを獲得できる確率は低いため、実際には2, 3の方法で中古ドメインを購入することになります。
さらに上記3つに加えて例外的な方法として、下記の2つがあります。
- 仲介業者を介してサイトM&Aでサイトごと中古ドメインを購入
- オフラインや手動で獲得する(サイトM&Aを含む)
1. まずはドメインバックオーダーで中古ドメインキャッチを狙う
ドメインバックオーダーと中古ドメインオークションについての理解として、 事前予約(バックオーダー)とオークションについて | バリュードメイン に掲載されている図が分かりやすいため、転載いたします。
事前予約(バックオーダー)とは、有効期限が切れ、再び一般登録可能となった汎用JPドメイン名の申請を試みるサービスです。
事前予約(バックオーダー)とオークションについて | バリュードメイン
ドメインバックオーダーによって、期限切れとなるドメインを6,600円という定価で獲得することができます。
たたし、ドメイン取得を100%保証するものではありません。そのため、ドメイン取得できなかった場合には費用はかかりません。
ドメインバックオーダーでの申し込みが2名以上の複数となった場合、獲得は保留となり一般を含めたオープンでのドメインオークションで落札する必要があります。
実際には、ほとんどの価値ある中古ドメインは複数人による申し込みがあります。そのため、次に紹介する「ドメインオークション」で中古ドメインを取得することがメインとなるでしょう。
実際には、ほとんどの場合においてドメインバックオーダーから中古ドメインキャッチが成功することがありません。価値のある中古ドメインにおいては、例外なく複数名からの申込みがあるからです。
ドメインキャッチの試行が面倒だと思う人は、以下のドメインオークション段階からチェックしてみましょう。オークションをメインにチェックしておく方が、手間がかからずかつ価値のある中古ドメインと出会うことができるため、オススメです。
2. ドメインオークションで中古ドメインを取得。お名前.comのみチェックすればOK
有用な中古ドメインにおいて、上記のドメインバックオーダーで取得できることはほとんどありません。
多くの場合、次のステップ「ドメインオークション」で獲得することになるでしょう。
オークションとは、事前予約(バックオーダー)をお申込みただいドメインのうち、複数のお客様から予約申請をいただいている人気ドメインを対象としたオークションサービスです。
事前予約(バックオーダー)とオークションについて | バリュードメイン
バックオーダーで複数の購入者が出てきた場合、バックオーダーで取得することはできません。一般に公開され、バックオーダー予約者以外も参入可能なオークション形式で再度のドメイン獲得競争となります。
ドメインオークションは各所で開かれていますが、一定のドメインオーソリティと被リンクを持っているドメインが多く出品されるのが、お名前.comにおける中古ドメインオークションです。
上記は.jpのルートドメインにおけるオークション会場。下記は.comおよび.netにおけるルートドメインの中古ドメインオークション会場となります。
ドメインオークションは、基本的にはお名前.comのものだけチェックすればOK。
他のサイトで出品される中古ドメインはドメインオーソリティが低いものや、被リンクがほとんどついていないものがほとんどだからです。
さらに、お名前.comのオークション会場ではドメイン名の意味や運営されていたサイト名・ジャンルをはじめ、運用年数・被リンクの数・関連キーワードなどの概要を知ることができます。
他サイトはドメイン名のみ表記されている場合が多く、自サイトに関連するキーワードで運営されていた中古ドメインかどうかを調べるのに手間がかかりすぎる印象です。
お名前.comでは、.jpの場合は毎月1日の12:00からその月の中旬頃を〆切に、.com/.netの場合は毎月10日から下旬26日ころを〆切期間として、毎月ドメインオークションが開催されています。
ドメインオークションについては、開催しているレジストリが管理しているドメインのみ、オークションに出品されることとなります。
3. 中古ドメイン販売業者から定価で購入する
ドメインオークション以外にも、オークションではなく定価で中古ドメイン販売業者から購入する方法があります。
中古ドメイン販売業者から購入する際に注意すべきポイントとしては下記。
- 購入した後のドメイン管理はどのように行なうか?
- 購入価格ではなく、その後の維持費としてドメイン更新費用は毎年どれくらいかかるのか?
中古ドメイン販売業者が自社でスパム・被リンクチェック済としている業者が多くありますが、どの程度のチェックなのか不明な場合が多いため、中古ドメイン購入の際はAhrefsやWayback Machineなどを用いて必ず自身で中古ドメインのデュー・デリジェンス(後述)を実施するようにしましょう。
以下に有名だと思われる中古ドメイン販売業者を記載しておきます。
■ アクセス中古ドメイン
アクセス中古ドメイン | SEOに最適な中古ドメイン(オールドドメイン)の販売・取得
■ オーランの中古ドメイン販売
■ 中古ドメイン販売屋さん
【中古ドメイン販売屋さん】オールドドメイン 中古ドメイン取得
■ REUSE DOMAIN
リユースドメインのログイン情報で、ウルトラドメインにログインすることが出来ます。 ウルトラドメイン上で管理していただけます。 必要に応じて、他社への移管(転出)作業を行ってください。
4. サイトM&A仲介業者からサイトごと中古ドメインとして購入する
中古ドメインだけを購入するのではなく、ドメインに紐づくWebサイトが保有している「コンテンツごと」購入する方法てす。サイト売買・サイトM&Aと呼ばれます。
サイトM&Aについては仲介業者が数多く存在していますが、下記が有名なサイトM&A仲介先です。
- サイト売買・サイトM&A国内実績No.1【サイトキャッチャー】
- М&Aマーケット - 日本最大級の会社売買情報サイト
- サイト売買のサイトレード – 日本初のサイト売買専門会社HOME_フロントページ | サイト売買のサイトレード - 日本初のサイト売買専門会社
5. ドメイン・サイト所有者に手動で購入を打診(サイトM&Aを含めて)
しかし、全ての可能性を探るならば、ドメインオークションや中古ドメイン販売業者の保有する中古ドメイン以外についても「手動で」中古ドメインを探してみる、という方法もあります。
ドメインオークション以外で「ドメイン更新期限が切れているサイト」を発見するのは容易ではありませんが、知人やオフライン、その他Twitterや掲示板で募集をかけてみるなどすれば案外、「持っているけど譲ってもいいよ」という方が現れるかもしれません。
また、ドメインが切れていない生きているサイトに対して、ドメイン含めて「サイトごと」売ってくれるよう依頼してみるのも一手です。(サイトごと購入)
収益化できていないサイトであれば、一定の金額を提示することで譲ってもらえる可能性があるでしょう。
この場合はサイトM&Aと同義になります。サイトM&Aにおいて、かつてはPVベースで評価額が算出されることが多かったようですが、近年は「各月の発生収益 × 2年分」がおおよそのサイト評価額となることが多いようです。
グレーな手法として、ドメインそのものを譲り受けるのではなく、サブドメイン・サブディレクトリなどのドメインの一部領域を借りてメディア運用する「ドメイン貸し」「サイト貸し」というSEO手法もあります。
参考: 賢く面白い、グレーな被リンク獲得方法: 5つのSEOアイデア
高い効果があるようですが、貸主借主ともにかなりリスクのある方法(特に貸主にとって)。個人的にはおすすめしておりません。
中古ドメインの内容をチェックして選別・見分ける。SEO評価査定(デュー・デリジェンス)
根本的なリスクチェック「商標登録」の有無を確認して法的トラブル回避
中古ドメインのみならず新規ドメイン取得の際にも注意すべき事項として、取得しようとするドメイン名が商標登録されていないか?という重要なポイントがあります。
ドメイン名も商標の対象となり、既に登録されている商標を利用し商標権を侵害してしまうと、訴訟・法的トラブルになる可能性があります。
ドメインも商標になるか?結論からいうと、以下の商標の定義(商標法2条1項)から、ドメインも商標になり得ます。そのため、原則、ドメインも商標登録を検討すべきです。
ドメインと商標登録の関係について | オンライン商標登録サービスのCotobox(コトボックス)
ドメインによって商標を侵害してしまうと、たとえば商標権者から下記のような請求を受けることがあります。
- ドメイン名の使用差し止めおよび登録抹消 → 該当のドメインが使用できなくなり、再びドメインを移行させる必要。契約したドメインの利用権も失うおそれ。
- 広告等の廃棄 → 商標を侵害している内容がWebサイト上のコンテンツとして掲載されている場合、該当するWebサイトの内容を廃棄して変更する必要がでてくる。
- 損害賠償 → 裁判例では数十万〜数千万(※)におよぶ損害賠償額の請求が認められている。
- 任天堂法務部による「マリカー訴訟」が有名。 「マリカー」訴訟、任天堂の勝訴確定 損害賠償額は5000万円 - ITmedia NEWS
参考: ムームードメインの中古ドメインで「異議申し立て」を受けた時の解決メモ|アフィワーク
マリカー訴訟は、既に「マリカー」として商標登録していた株式会社マリカー(当時。現: 株式会社Mariモビリティ開発)が運営するコスプレ路上カート事業において、任天堂が著作権および商標権の侵害から訴訟を提起したもの。任天堂が訴訟の対象物として含めたものにドメインによる商標権侵害がありました。
※: 「数千万」はマリカー訴訟の損害賠償認容額。純粋なドメインの商標権侵害部分以外の金額を多く含みます。ドメイン侵害による損害賠償金額としては、数十万〜数百万円程度を賠償額として想定できそうです。
上記のように、商標登録がなされていること・商標を侵害するおそれがあることを知らずに中古ドメインを取得してしまうと、せっかく手に入れたドメインを手放さねばならなくなり、場合によっては損害賠償まで行う必要がでてきます。
そのため、中古ドメインを取得する際には、該当のドメイン名が商標登録されている名称を含んでいないか?を必ずチェックするようにしましょう。
商標登録のチェックは、 特許情報プラットフォーム|J-PlatPat [JPP] で検索できます。簡易検索 > 四法すべて で検索すると良いでしょう。
Wayback Machine (Internet Archive)で過去のページ内容をチェック。自サイトとの親和性・関連性を確認
サイトで過去公開されたページを、更新ペースに応じて一定のタイミングでキャプチャを撮ってくれるサービスがこの世には存在します。
その名も、”Wayback Machine”。いわゆるWeb魚拓サービスの一種です。
ドメインオークションで出品されているドメインをWayback Machineの検索ボックスに入力すると、カレンダーページが現れます。
更新を表す棒グラフを便りに、過去の日付をカレンダーでクリックすると、その日時にキャプチャされたページを閲覧することができます。
Site Mapのタブをクリックすると、ドーナツグラフ形式で過去の年数ごとにサイトマップを確認することが可能。
これらの情報を使って、「このドメインで過去どのようなサイトが公開されていたのか?」という情報を把握しましょう。
この作業を怠ってしまうと、「外国語で運営されていたサイト」や「コンテンツが一切掲載されていなかったサイト」などを掴んでしまう場合があります。実際にどのようなコンテンツでサイトが運営されていたのかをしっかりチェックするようにしましょう。
また、運営年数が長いドメイン(= ドメインエイジが大きいドメイン)については過去の一時点だけでなく、直近・数年前・公開当初などと過去の数点において魚拓を確認するようにしましょう。
直近の運営内容と、公開当初の運営内容が全く異なっている場合があります。複数の要因が考えられますが、最も多い原因は直近の運営者も中古ドメインによって本ドメインを獲得していたという要因です。 この場合、過去の内容がスパムとなりうる運営内容である場合もあり、悪質な被リンクがついている可能性があります。しっかり過去ドメインも調査をしておきましょう。
なお、Wayback MachineはAPIが正式公開されています。魚拓の確認には待ち時間が多く、複数のWebサイトについて確認しようとすると時間がかかるのですが、API経由で利用すればまとめてバックグラウンドで確認させることができそうです。
参考: Wayback Machineを使ってwebページのアーカイブの保存を自動化した話 - Qiita
Wayback Machineを運営する非営利法人”Internet Archive”のサイト操作についてもAPIが公開されています。CLIやPythonライブラリが用意されているので、触ってみると色々なことができるようになるかもしれません。
Wayback Machineの魚拓URLへ素早くアクセスできるWebアプリを開発しました
上記Wayback MachineのAPIを用いて、素早く魚拓画面へジャンプできるWebアプリを開発しました。
Wayback Machine with Efficiencyという名称にしており、英語表記となりますがシンプルなのでぜひ使ってみてください。
左サイドバーから対象サイトのURLと年度を指定すると、その年度(に近い)保存日の魚拓へのURLを返してくれます。
また、「More target domain URLs」から、一度に複数サイト(合計5サイトまで)の魚拓URLを取得可能です。
現在は無料・ユーザー登録不要で一般公開しています。中古ドメイン調査の効率化にぜひお役立てください。
実際に中古ドメインのメディア名・サービス名・会社名で検索してみる
親和性・関連性チェックの仕上げに、魚拓から得られた内容に基づいて、中古ドメインで過去実際に運営されていたメディア名・サービス名・会社名で検索してみます。
これによって、該当ドメインがGoogleによってどのような領域として認定されているかを知ることが可能です。また、詳細は後で行うAhrefsのバックリンク調査で実施しますが、主要な被リンク元を発見することもできます。
以上によってサイトの過去情報を把握、また実際の検索結果内容によって自サイトとの親和性・新規に始めたいサイトとの親和性がありそうだと判断できたら、親和性・関連性のチェックは完了。
次はドメインチェックツールによるバックリンク・順位取得していたキーワードの把握に進み、「本当に一定の金額を出して購入する価値があるか?」「落札金額に見合うドメインか?」を判断します。
AhrefsなどのドメインチェックツールでDR・バックリンク・順位取得していたキーワード等のサイトSEO評価を確認
Wayback MachineのWeb魚拓から自サイトとの関連性を確認できたら、次は中古ドメインの価値査定(デューデリジェンス)に移ります。
ここではSEO評価を確認して価値査定に入るために、Ahrefs等のドメインチェックができるSEOツールで主として下記の項目を確認していきます。
- Domain Rating(DR: Ahrefs独自のドメイン価値指標)
- 被リンクの数と品質、獲得時期
- ドメインが売却される直前に急激に被リンクが追加されていたりする場合があります。これらのリンクは恣意的に価値を高めるためにツール等で自動的に追加されていたり、売却される中古ドメインに自動的に被リンクが追加されることがあるので要注意です。
- また、明らかに販売されている被リンクがついているなどの場合、該当の中古ドメイン自体がスパム扱いされている可能性があります。特に寄与率の高い被リンク先においては、個別に詳細を見ていくのが良いでしょう。
- 過去に獲得していた検索キーワード
- ここでも「自サイトに資するキーワードか?」という関連性の観点からチェックします。
Ahrefsは月額10,000円程度〜という比較的高額なSEOチェックサービス。
ただし、中古ドメイン獲得のために特定のドメインの「概要のみ」知りたいという場合であれば、同じくAhrefsが提供する無料のドメインオーソリティーチェッカーを利用すると良いでしょう。
有料版ほど詳細な情報を知ることはできませんが、下記の概要を知ることができます。
- Domain Rating
- 発リンク数と、うちdofollowの割合
- 被リンク数と、うちdofollowの割合
中古ドメイン獲得においては、上記無料版のAhrefsオーソリティーチェッカーでもある程度の把握は可能です。
しかし、有料版とは異なり1つ1つの被リンクをチェックすることができないので、スパム要素のある被リンクが大量についていたりなど、ドメインがスパム判定されている可能性を排除することはできません。
また、有料版でないと、中古ドメインのサイトが過去どのようなキーワードで上位を獲得していたのか?というキーワードの親和性を知ることができません。この点は重要度が高いので、悩む場合は短期間でもAhrefsの有料版を契約して中古ドメインでのキーワードチェックを行いましょう。
中古ドメイン購入代金が高額となる場合などにおいては、有料版のAhrefsで詳細なチェック(ドメインのデューデリジェンス)を行ったほうが良いでしょう。
関連タグ: Ahrefs
SEOで最大効果を得るための中古ドメインの使い方・活用法
※ 中古ドメインSEOはスパムリンクを引き継いでしまったり、また中古ドメインを活用しての自作自演リンクは大きなリスクを含むSEOテクニックとなります。
私自身は中古ドメインを利用すること自体について、完全なブラックハットSEOだとは思っていませんが、取得したドメインや活用方法によってはブラックハット認定、スパム扱いとなる可能性があります。
下記ご紹介する中古ドメインの活用方法についてはくれぐれも自己責任にて、ご活用ください。
獲得した中古ドメインを効果的に利用する使い方・活用法を以下3つの方法に分けて、ご紹介していきます。
1. 過去サイトを復元し、サイト評価をそのままにした形でバックリンク元として活用(転生・サテライトサイト)
SEO効果を高めたいサイトに直接大きなリスクを与えることなく、SEO効果としても大きな効果が期待できる方法です。
前述したWayback Machine (Internet Archive)など、サイトの過去アーカイブツールから可能な限り過去のサイトを復元。
ただし、そのまま復元してしまうと著作権・商標権の観点から問題となることが多いため、一部を改変して復元作業を行う必要があります。
完全に元のサイトに戻すのではなく、法的・権利的に問題のない形で生まれ変わらせるため、個人的に中古ドメインの「転生」と呼んでいます。
復元が完全に完了するまでは、BASIC認証を用いるなどして非公開状態にしておく必要があるでしょう。
過去サイトの復元(転生)は、最もSEO効果の恩恵を得られる方法と思われます。しかし、復元作業にコストがかかります。コストを抑える方法としては下記があります。
- Wayback Machine Downloader などの復元ツールの活用
- 元のサイトがページ数の少ないキャンペーンサイト、サービスサイトに絞って中古ドメイン取得し、Wayback Machineなどの過去アーカイブツール(魚拓)から目視、手動でリバースエンジニアリングを実施。
参考: 過去データをWeb魚拓からサイト復元。WordPress展開も可能な”Wayback Machine Downloader”
参考: Wayback Machine DownloaderでWordPressサイトを復元させる方法と手順
復元したサイトのいくつかのページ・適切な箇所に自サイトへのリンクを設置し、自サイトへの強力なバックリンク元として活用する方法です。
中古ドメインそのものに集客させるわけではなく、サテライトサイト・サテライトブログと呼ばれる形となります。別に存在する既存自サイトへのSEO効果を中古ドメインサイトから与える、というイメージです。
2. 自サイトへのバックリンク元として新しく関連サイトを立ち上げる(新設・サテライトサイト)
中古ドメインで以前運用されていたテーマと類似するテーマで新しくサイトを立ち上げ、自サイトへのリンクを設置する用に「第二のサイト」を新規に立ち上げる方法です。
こちらもいわゆる「サテライトサイト」としての運用となります。前述の「転生」はコンテンツを以前のものに復元させる方法でしたが、本方法ではコンテンツについては新しく作成していく形になります。
上述の「過去サイトを復元する方法」よりも著作権・商標権などの法令リスクに触れる可能性が低くなります。
既に運用しているメインサイトが存在しており、メインサイトの運用年数が長い・コンテンツ量が多い場合などでリスクを取りにくい場合にオススメな方法です。
過去の資産を活かす、という意味では1の転生方法が最も効果的ですが、そもそも過去掲載コンテンツが少ない場合や、過去掲載コンテンツの質が好ましくなく、一新させて運用したい場合におすすめな方法です。
この方法においても、可能な限り過去サイトのURL構成と同一にし、ページ内容も類似させることが望ましいです。
バックリンクの設置と関連性を維持する必要があるため。
3. 中古ドメイン上に新しく自サイトを構築する(新設・メインサイト)
これから新しく自サイトを立ち上げる際に、関連したテーマで運営されていた中古ドメインを取得。取得した中古ドメイン上に新規サイトを立ち上げる形。ドメインが中古ドメインなだけで、その中古ドメイン上で通常のように新しくサイト運用していく形です。
既に別ドメインでサイトを立ち上げている場合には活用しづらいでしょう。新しく新規でサイトを構築していく場合や、あるいは立ち上げて間もない状態で別ドメインへの移行を検討している場合に活用できる方法です。
別ドメインで既にサイトを立ち上げている場合、SEO効果を別サイトへ引き継がせる方法として「リダイレクト」による手法が挙げられます。
しかし、リダイレクトを実施した場合、直後は検索順位が一気に落ち込みます。また、以前の水準まで完全に回復はできないものと思っておきましょう。そのためあまりオススメできる手法ではありません。
あくまで感覚値ですが、SEO評価が引き継がれるまでに1〜2ヶ月かかり、3ヶ月後に7〜8割の効果は引き継がれていくことが多いです。半年後に最大9割程度、SEO評価が引き継がれていく印象です。
中古ドメイン上に新しく自サイトを構築する方法は、前述した2つのバックリンク設置元としての活用方法に比べて、より直接的に被リンク効果を得ることができます。
注意点として、被リンクを受けているページについてはURLを同一・内容を類似のものとするか、リダイレクト設定を行い類似内容のページへリンクジュースを流すようにしましょう。
SEO分析やSEO改善施策について、お気軽にご相談ください
SEOコンサルタントとして、アクセス低下の原因分析や改善施策のご提案、また施策の実行までサポートしています。
🍀 Webサイト制作とSEOの専門家 - Marketing Wizard
上リンクには私のプロフィール・実績を掲載しています。
アルゴリズム変更の影響を受けてアクセスが下落したおそれのある方、原因はよく分からないがSEOが上手くいかないという方、SEOに力を入れていきたいがリソースが不足しているという方、ぜひお気軽にご相談くださいませ。
本記事の気になる箇所を読み直す:
- 中古ドメインを購入・獲得する5つの探し方
- 1. まずはドメインバックオーダーで中古ドメインキャッチを狙う
- 2. ドメインオークションで中古ドメインを取得。お名前.comのみチェックすればOK
- 3. 中古ドメイン販売業者から定価で購入する
- 4. サイトM&A仲介業者からサイトごと中古ドメインとして購入する
- 5. ドメイン・サイト所有者に手動で購入を打診(サイトM&Aを含めて)
- 中古ドメインの内容をチェックして選別・見分ける。SEO評価査定(デュー・デリジェンス)
- 根本的なリスクチェック「商標登録」の有無を確認して法的トラブル回避
- Wayback Machine (Internet Archive)で過去のページ内容をチェック。自サイトとの親和性・関連性を確認
- Wayback Machineの魚拓URLへ素早くアクセスできるWebアプリを開発しました
- 実際に中古ドメインのメディア名・サービス名・会社名で検索してみる
- AhrefsなどのドメインチェックツールでDR・バックリンク・順位取得していたキーワード等のサイトSEO評価を確認
- SEOで最大効果を得るための中古ドメインの使い方・活用法
- 1. 過去サイトを復元し、サイト評価をそのままにした形でバックリンク元として活用(転生・サテライトサイト)
- 2. 自サイトへのバックリンク元として新しく関連サイトを立ち上げる(新設・サテライトサイト)
- 3. 中古ドメイン上に新しく自サイトを構築する(新設・メインサイト)
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